「バットマンビギンズ」を観て来ました。
内容はネタバレになるので書きませんが、非常に良い出来だったと思います。
これは必ず映画館で見ることをお勧めします。
その「バットマンビギンズ」の原作に当たると言われるのがこの作品。
作者はマーベルコミックで「デアデビル」をヒットさせ、DCに移ってからはアメリカンコミックの最高傑作とも評される「バットマン・ダークナイトリターンズ」を世に出したフランク・ミラーです。
「イヤーワン」のタイトルの意味はもちろん、バットマンの活動1年目。
世界を放浪して様々な武術と特殊技術を身につけたブルース・ウェインが、闇の騎士バットマンに生まれ変わり活動を始める様を描いている点は確かに「ビギンズ」と共通しています。
ただ「ビギンズ」をはじめとする映画版バットマンとの決定的な違いは、バットマンはあくまでも特殊技能を身につけた「常人」であることです。
映画のようにコスチュームは防弾性のあるよろいではなく、単に犯罪者を恐れされるための衣装にすぎませんから、銃で撃たれれば血も流しますし、頭を殴られると気絶しそうになります。羽根を広げて空を飛ぶこともありません。装備している武器は相手を痺れさせるダーツ、ベルトに仕込んだプラスチック爆弾、なわばしごなど。
SFめいたメカニック満載の映画版バットマンに比べて、かなり現実的な装備です。
フランク・ミラーはこの作品と前作「ダークナイトリターンズ」において、バットマンの生みの親であるボブ・ケインの設定したバットマン誕生秘話に、新たなエピソードをつけ加えました。この新エピソードは「バットマンがなぜコウモリの姿を模しているのか?」についてですが、幼少時の神秘的な体験はバットマンが常人でありながら、最強の超能力を備えた超人スーパーマンとも渡り合えるヒーローであることに説得力を持たせています。
映画を観てバットマンが好きになった方には、ぜひ一読をお勧めする傑作です。
多少高価な本ですが、小説並みの読み応えです。
願わくば現在絶版になっているミラーの「ダークナイトリターンズ」も再販されることに期待するのですが・・・。
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posted by hoshizawa at 04:10
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